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朝鮮半島と日本

韓国による竹島の不法占拠を既成事実化させないための最終手段

2012年08月11日/2017年3月17日加筆修正

歴史的に見て、竹島は日本の領土

日本と韓国の間で争いとなっているもののひとつに竹島がある。
竹島は、日本固有の領土である。国際的にも日本の領土として認められている。にもかかわらず、現在、韓国が不法占拠している(韓国名は独島)。
竹島の問題は、正面から取り組まなければならない。いつかは解決しなければならないものだ。

竹島をめぐる歴史を振り返ってみよう。
江戸時代初期にあたる1618年以降、伯耆国(鳥取県)の大谷家と村川家が、幕府から鬱陵島への渡航免許を受けてアワビやアシカの漁を始めた。当時、竹島は松島といい、漁の寄港地として利用されていた。
朝鮮は鬱陵島への渡航を禁じていたため、両国の漁民が出くわすことはなかった。
日本側は鬱陵島、竹島とも日本領と認識していた。その例としては、1667年に出雲藩士、斎藤豊仙が編んだ「隠州視聴合記」がある。
しかし、1692年、禁を破って鬱陵島に漁に来た朝鮮の漁民と日本の漁民が初めて遭遇し、1693年、日本の漁民は不法侵入の証人として安龍福(アンヨンボク)ら2人を連れ帰った。取り調べにより、安龍福らはアワビなどの漁のために鬱陵島に来たことを認めた。

ところが、韓国の教科書では朝鮮の「粛宗実録」を基に、安龍福が鬱陵島や竹島から「日本の漁民らを追い払い、日本に渡って我が国の領土であることを確認させた」としている。これはおかしい。自国によって渡航を禁じられた島に勝手にわたって漁をした時点で不法行為である。さらに、一介の漁民がその不法行為を覆す三寸不乱の舌をふるって、諸葛孔明も真っ青の外交官みたいな活躍をしたというのだ。
朝鮮の史書は歴史に対する姿勢がいい加減で到底信用できないが、あまりにも荒唐無稽である。

徳川幕府はその後、鬱陵島については朝鮮の領土と認め、1696年に鳥取藩主に対して渡航を禁じたが、竹島については禁じず、竹島は明治時代まで漁業基地として利用された。もし、朝鮮の言う「日本の漁民らを追い払い、日本に渡って我が国の領土であることを確認させた」というのが事実なら、漁業基地として利用などされていないはずである。
また、1779年に長久保赤水が作成した「改定日本輿地路程全図」にも、竹島は日本の領土として記されている。

国際法の「先占」ルールから見ても、竹島は日本の領土

現代の国際法に照らしても竹島は日本の領土である。
国際法ではどの国にも属さない土地は、最初に領有する意思を公的に示した国の領土とする「先占」というルールがある。日本は1905年に閣議決定と鳥取県の告示で、近代国家として竹島を領有する意思を改めて確認した。さらに、サンフランシスコ講和条約では、日本が放棄する領土を「済州島、巨文島、鬱陵島」と記しており、竹島は含まれていない。連合国側が、竹島の領有権に関する日本の主張を認めたからだ。竹島が日本の領土として、国際的に承認されている証である。

にもかかわらず、韓国側はこれら日本側資料の解釈を全面的に否定し、1770年の「東国文献備考」の「輿地考」などを根拠に、「歴史的に独島(竹島)は鬱陵島とともに韓国領だ」と主張している。
竹島問題が再燃したのは、第二次世界大戦後の1952年1月、日本が主権を回復したサンフランシスコ講和条約発効を前に、韓国の李承晩大統領が、突然、日本海上に「李承晩ライン」を設定し、竹島を韓国領に含めたことで始まった。そして、日韓の国交正常化は、竹島問題を棚上げする形で進められ、火種を残す結果となった。

めざすは国際司法裁判所による解決だが…

このような問題を解決するには、国連の国際司法裁判所による審理を経るのが公正である。ただし、国際司法裁判所への付託には争う両国の合意が必要とされている。日本は古くは1954年と1962年に国際司法裁判所への付託を提案したが、韓国側に拒否されている。
近年では2012年8月10日、韓国の李明博大統領(当時)が竹島訪問を強行したことを受け、当時民主党政権が握っていた日本政府が国際司法裁判所に提訴する手続きに入ったことがある。このときも韓国は国際司法裁判所への付託に合意しなかったが、日本側は単独提訴という形を探った。
なぜ、韓国が国際司法裁判所への付託に合意しなかったのか? 答えは簡単。公の場に出れば、負けるからである。
経緯を述べると、同年11月、提訴の準備はほぼ整ったが、日韓間で外務次官級の経済協議や財務大臣による財務対話が開かれるなど、関係改善を目指す動きが出始めた。また、12月19日には韓国大統領選も控えており、韓国新政権の外交姿勢を見極める必要があるとの判断から、「単独提訴は来年以降に」と軌道修正し、そのままうやむやになってしまった。

不法占拠を「実効支配」にさせるな!

国際間においては、対立する問題を沈静化させることも大切だろう。しかし、「日本は韓国による占拠を認める」という誤ったメッセージを送ることになりかねない。
韓国は、「実効支配を始めて50年経てばその土地を領有できる」という国際法を悪用しようと工作をしてきた。
韓国が竹島の不法占拠を始めたのは、「李承晩ライン」後の1954年のことだ。2004年ですでに50年を経過している。韓国では不法占拠を「実効支配」とする既成事実をつくるために、建物や防波堤、ヘリポートなどの建設を行ってきた。これに対して、日本政府は韓国側が自国の領海としている海域にしばしば海上保安庁の船を航行させ、「実効支配」なるものを認めないアピールをしてきた。

しかし、不法占拠と実効支配の境目は曖昧だろう。本来は50年後ルールが成立する2004年より前に韓国を国際司法裁判所へ引き摺り出すべきであった。それを怠ったのは、日本側の責任である。
今となっては国際法に従って、韓国の領有が認められてしまう怖れもある。では、どうすべきか? 
結局は竹島にいる韓国人の拘留と施設の取り壊しを強行する以外に手段はないかもしれない。領土は、時として、力で守らなければならないものなのだ。

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著者 著者

【著者】
広沢 大之助

出版業界でおもに社会科の本の編集にかかわってきました。全国の中学校の授業で使う公民・地理・歴史の資料集や参考書、その他多くの書籍をつくっています。
「国民のための社会科」では、眼光紙背の精神で、政治経済・社会問題・産業などについて、くわしく、わかりやすく解説していきたいと思っています。
プロフィール

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